1型糖尿病とは?芸能人も向き合っている“見えない疾患”

1型糖尿病は、生活習慣が原因ではなく、自己免疫反応によって膵臓(すいぞう)のインスリンを作る細胞が壊されて発症する“自己免疫疾患”です。
多くは子どもや若年層で発症しますが、大人でも発症リスクがあります。
この病気を発症すると、身体がインスリンを作れなくなり、インスリンの注射やインスリンポンプによる投与が生涯にわたって必要です。
食事や運動だけでコントロールできる2型糖尿病とは大きく異なり、毎日血糖値の細かい管理が欠かせません。
最近では、CGM(持続血糖測定器)を使って自分の血糖値の変動をリアルタイムで把握できるようになり、さらなる自己管理の精度や生活の質向上につながっています。
インスリン投与とCGM、そして周囲の理解と協力が“普通に生きる”ためのカギとなります。
👉 「1型糖尿病と2型の違い」についても詳しく知りたい方は、別記事もチェック!
【話題】バービー人形にも1型糖尿病モデルが登場!
今や世界中の子どもたちの憧れであり続けてきた「バービー人形」。なんと2025年、1型糖尿病を持つバービーがついに登場しました!

CGMとインスリンポンプを装着したリアルなバービー
最新のバービー人形は、腕にCGM(持続血糖測定器)、腰にインスリンポンプを装着。
「ピンクのハート型医療テープ」でCGMを固定し、スマホ型のCGMアプリやパステルブルーのハンドバッグも付属するなど、リアルな日常を持つ子どもたちの視点を徹底的に再現しています。
さらに衣装は、糖尿病啓発のシンボルカラー「ブルー」の水玉模様!世界糖尿病デーの「ブルーサークル」を意識したデザインが心を打ちます。
このモデルは1型糖尿病の世界的支援団体「ブレイクスルーT1D」とマテル社のコラボによって実現。子どもたちの多様なリアルと夢を応援するために生まれました。
子どもたちに与える影響:「わたしにも似た人形がいる」

こうしたリアルなバービーは、1型糖尿病を抱える子どもたちにとって“自分と世界のつながり”を感じさせる特別な存在。
さらに、病気に対する社会の理解や医療的ケア児の心理的サポートの一助にも。多様性を認め合い互いを支え合う社会への一歩です。
【芸能人まとめ】1型糖尿病を公表している有名人たち一覧(日本・海外)
実は、1型糖尿病と向き合いながら活躍を続けている有名人は国内外に多数。彼らの姿は、同じ病を持つ人や家族の大きな希望です。
日本の芸能人・文化人
コージー冨田(ものまねタレント)

長年1型糖尿病と寄り添いながら、ものまね芸人としてテレビでも活躍。合併症で視力を失っても前向きに活動を続け、患者へのエールも送っています。
松村和子(演歌歌手)

若くして発症し、一時は命の危険にも直面。それでも治療と向き合い、歌手としての情熱を失わず復活。命の尊さや家族愛を語り継いでいます。
木部夏生(プロ囲碁棋士)

糖尿病とともに囲碁界で活躍。長時間の対局中もインスリン管理を徹底しながら、プロ棋士として第一線に立ち続けています。
HANZO(シンガーソングライター)

自身の闘病体験を発信しながら音楽活動を行い、1型糖尿病の啓発にも尽力。“病気があっても夢は諦めない”をテーマに多くの人へ勇気を届けています。
星南(SENA・モデル・タレント)

SNSで1型糖尿病の日常や悩みを発信。病と共に美しく生きる姿勢が、同世代の支持を集めています。
こうちゃん(相田幸二・料理研究家)

本人 X(旧Twitter)
食の知識と自身の糖尿病経験を活かして、健康的な料理や血糖値管理のヒントを発信。多くの糖尿病患者や家族の食卓を支えています。
西村知美(タレント)

自身ではなく、娘さんが1型糖尿病を患っていることを公表。
ブログなどで家族として闘病に向き合う日々や気づきを発信しています。本人の発言や活動は、家族として病気と生きる姿に共感を呼んでいます。
海外の有名人
ライラ・モス(Lila Moss・モデル)

ケイト・モスの娘であり、モデルとして世界のランウェイでも活躍。彼女自身も1型糖尿病を公表しており、インスリンポンプやCGM(持続血糖モニター)をつけたままファッションショーに登場したことで話題に。
「糖尿病を隠す必要はない」「私も1型糖尿病です」とSNSやメディアで発信を続け、病気とともに生きる人々への共感や啓発活動に尽力しています。
今回発表された1型糖尿病バービー人形の開発にも、本人がモデルとして協力。彼女の実体験が、新しいバービーにリアルさと勇気を与えています。
ニック・ジョナス(歌手/ジョナス・ブラザーズ)

13歳で1型糖尿病を発症。インスリンポンプ使用を公表し、同じ病をもつ人を支援する財団活動も積極的に行うグローバルスターです。
ジェイ・カトラー(NFL選手)

プロのアメリカンフットボール選手であることを隠さず、1型糖尿病を公表。アスリートとして第一線で活躍し続け、多くの患者に希望を与えています。

ちなみに、同名でミスターオリンピアで4度の優勝を誇る有名なプロボディビルダーのジェイ・カトラーさんがいますが、彼は糖尿病ではありません。
彼は幼少期から建設業を手伝い、18歳で本格的にトレーニングを開始。厳格なトレーニングと食事管理を徹底し、4度のミスターオリンピア優勝。引退後はサプリメント事業やSNSなどで活躍し、健康的な生活を発信しています。
有名人が病気を公表する意味と、社会への影響

まだまだ「糖尿病」と聞くとネガティブなイメージや誤解、偏見が根強い現実。
しかし、有名人が1型糖尿病であることをオープンにすることで、そのイメージは大きく変わりつつあります。
特に1型糖尿病は生活習慣が原因ではなく、誰でも突然発症する可能性がある「見えない疾患」。
有名人の発信は、
- 病気への正しい理解を広める
- 偏見や誤解をなくす
- 同じ悩みを抱える子どもや若者に「自分も夢を追い続けていい」と伝える
…こうした社会的インパクトを生み出しています。
SNSやテレビを通じた発信はとても大きな力。自分の困難を公表する勇気が、多くの人の生き方や社会のあり方を変え始めています。
まとめ|1型糖尿病でも夢はあきらめなくていい

バービー人形や人気芸能人が「1型糖尿病と共に生きる」姿を見せてくれるいま、私たちは病気を恥ずかしいもの、隠すものだと考える必要はありません。
1型糖尿病があっても、自分らしく、思いっきり夢を追いかけていい。
公にすることで同じ経験を持つ仲間とつながり、新しい社会や未来を作る力にもなります。
「病気を隠さずに生きる」ことが社会を変え、
どんな人も自分の夢を諦めなくてよい世界に繋がっていくでしょう。
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