「就学時健診票の記入欄、どう書けばいいの?」と悩む保護者は少なくありません。
特に迷いやすい「続柄」「予防接種欄」「保護者欄」などの具体的な書き方も実例付きで解説します。
初めての小学校入学準備で渡されるこの書類、医師の診断ではなく、学校と保護者が子どもの健康・発達状況を共有するための重要な情報源です。
記入内容は支援や教育環境の準備に使われます。
この記事では、記入の流れ、具体的な記入例、よくあるミスの防ぎ方、母子手帳との照合ポイント、そして自治体による違いまで全てを網羅します。
健診票には「基本情報」「続柄」「健康状態」「予防接種」「保護者署名」など複数の記入欄があり、それぞれの書き方にコツがあります。
就学時健康診断票とは?
就学時健診の目的
就学時健診は、入学前の子どもの健康状態や発達状況を確認するためのもの。
身長・体重・視力・聴力・内科・歯科などの基本的な健康チェックと、必要に応じて発達・言語面も確認します。

健診票の役割
健診票は、医療機関→保護者→学校をつなぐ橋渡し。
提出先とタイミング
多くは通知書と一緒に郵送され、健診当日持参または事前提出が求められます。
一部自治体は健診会場で記入する場合もあります。
記入欄の書き方と記入例

基本情報欄
- 氏名・住所・電話番号は誤字のないように。
- フリガナの記入忘れに注意。
- 引っ越し予定がある場合はその旨も記載。
- 念のため、検査当日には筆記用具を持っていきましょう。

続柄欄の書き方
続柄とは?
→ 子どもから見た関係を書く項目。
例:父/母/祖母 など。
記入例と注意点
- 子どもから見た呼称で書く
- 「私」「保護者」などの表記は避ける
- 離婚・祖父母監護の場合も実際の監護者を記載

健康状態欄(既往歴・通院・アレルギー)
- 母子手帳で確認する。
- 記入例
- 「3歳時に肺炎で入院(完治)」「花粉症あり」
予防接種欄の書き方
母子手帳を見ながら転記を

- ワクチン名は正式名称で(略称NG)
- 接種日を和暦/西暦で統一
- 接種漏れは空欄可
- 母子手帳で接種日、ワクチン名を照合。
- 年号間違いや略称使用に注意。
よくあるミス
- 接種日ミス(令和⇔西暦)
- 年の記入漏れ
- 消えるペン使用(不可)

発達・言語・行動面
- 気になることがあれば率直に。
- 記入例
- 「指示に従うまでに時間がかかる」「発音に一部不明瞭な音あり」
- 特になければ「特になし」。
▼▼参考記事はこちら▼▼

学校への希望欄
- 記入例
- 「集団行動が苦手」「大きな音が苦手で避難訓練で配慮希望」

なお、健診票の様式は自治体によって異なります。
たとえば基山町では「健康診断事前調査票」に予防接種・病歴・アレルギー・配慮希望などを記入する形式で、母子手帳を参照するよう案内されています。
記入例が不安な場合は、通知書や自治体の公式サイトを確認しましょう。
▼▼参考記事はこちら▼▼

よくある記入ミスと注意点

母子手帳の転記ミス
接種日の日付ミス、和暦と西暦の取り違え。
👉事例:令和●年、西暦は4ケタ(202●年)など
略称使用
病名は正式名称で書く。
👉事例:「インフル」より「インフルエンザ」。
「不明」や空欄対応
記載困難な場合は「不明」または「特になし」で可。
修正方法

修正液不可。二重線+訂正印を使用。
詳しくはこちら👉就学時健診を欠席しても大丈夫?

自治体による違いと対応例
様式が異なる理由
自治体の教育委員会や保健課の方針で差が出ます。
違いの具体例

- 北区:医療機関記入欄あり
- 仙台市:当日記入式
- 名古屋市:学校配布方式
確認方法
不明点は通知書記載の窓口へ。持参して相談も可。
保護者欄の書き方(誰が署名すればいい?)

基本ルール
- 子どもの監護責任を持つ保護者が署名
- 通常は父母どちらか1名でOK
ケース別対応
- ひとり親
- 現在同居している保護者の署名
- 祖父母監護
- 続柄を明記(例:「祖母」)
- 連名不要。認印(シャチハタ不可)で可
よくある間違い
- 祖父母が署名する際、続柄の記入を忘れる
- 父母両名で署名して提出(不要)
- 印鑑欄にシャチハタ使用(不可)
記入が難しいときの対処法

◆既往歴があいまい
「不明」や「特になし」でOK。
◆母子手帳がない
再発行または医療機関記録で代用。
◆発達・言語欄で迷う
教育相談やことばの教室に相談。
◆空欄提出
後日補足可能。提出を優先。
提出後に修正したいときは?

◆間違いに気づいたら
学校または教育委員会へ連絡。
◆修正ルール
二重線+訂正印。修正液は避ける。
◆再提出・電話修正も可
自治体によって対応可否は異なる。
健診票と入学後の支援のつながり

◆支援のきっかけ
医師や教員が事前配慮を行うための参考資料になります。
◆入学不可にはならない
記載内容はあくまで参考で支援検討用。
◆保護者の意思が最優先
支援学級の勧めがあっても選択は自由。
▼▼参考記事はこちら▼▼

よくある質問(FAQ)
まとめ|就学時健康診断票を記入しよう

就学時健康診断票は、子どもの健康・発達を正しく把握し、学校生活の支援につなげるための大切な書類です。
正確さは大事ですが、現時点の把握で十分。
続柄・予防接種・保護者欄など、迷いやすい部分も正確さより提出が大事。
不安な点は空欄でもOK、後日修正・追記できます。
不明な点は、教育委員会や相談窓口を積極的に活用しましょう。
▼▼参考記事はこちら▼▼
