「選挙が終わったら消費税は12%になるらしい」
そんな投稿をSNSで目にして、不安になった人も多いのではないでしょうか。
衆院選を前に、「消費税12%」「選挙後に増税」といった情報が急速に拡散しましたが、現時点で政府や自民党が消費税12%への引き上げを正式に決めた事実はありません。
この騒動は、自民党候補の発言が切り取られて拡散されたことをきっかけに、憶測が一気に広がったものです。
本記事では、
・「消費税12%」という情報は事実なのか
・自民党・黒崎祐一氏の発言と訂正内容
・なぜ増税デマが広がったのか
を整理し、選挙前に知っておきたい事実関係をわかりやすく解説します。
※本記事は2026年2月時点の情報をもとにしています。
1. 「選挙後に消費税12%」という投稿が急増

衆院選を前に、X(旧Twitter)では
「選挙が終われば消費税12%になる」
「2年後に増税が決まっている」
といった、根拠のはっきりしない投稿が急増しました。
SNS分析ツール「ブランドウォッチ」によると、「消費税」を含むXの投稿数は、問題となった動画が配信された2月1日から2日にかけて約3倍に増加し、「消費税12」がトレンド入りしています。
背景には、「選挙後にこっそり増税されるのではないか」という不安心理と、過去の増税経験からくる警戒感があります。
不安を刺激する情報ほど拡散されやすいSNSの特性も重なり、短期間で一気に広がりました。
参考投稿
https://twitter.com/fumi_fuji/status/2018276291360002424?s=20
2. きっかけは自民党候補の発言
この騒動の発端は、ネット討論番組「ReHacQ」に出演した自民党公認候補の発言でした。

他党候補から「政府の中で消費税を12%に引き上げる話があるのではないか」と問われた際、自民党公認で東京27区から立候補している黒崎祐一氏が「来ていないわけではない」と答えた場面です。

この表現は、「党内で12%増税が具体的に検討されている」と受け取られかねない、あいまいな言い回しでした。実際、候補者本人も後に「12%の議論をしている事実は全くない」と釈明しています。
しかし、発言の前後が省略され、「12%」「来ていないわけではない」といった部分だけが切り取られて拡散したことで、「自民党内で12%増税が既定路線」という誤解が一気に広まりました。
3. 消費税12%は事実?それともデマ?

この記事の結論は明確です。
現時点で「選挙後に消費税を12%に引き上げる」という政府・自民党の決定や公約は存在しません。
問題となった自民党候補は、X上で
「自民党内でも政府でも、消費税12%への議論をしている事実は全くない」
と明確に否定し、誤解を招いた表現だったとして謝罪しています。
また、自民党幹部も「12%への引き上げを決めた事実はない」「そのような議論はしていない」と説明しており、今回の衆院選公約にも「消費税12%」という具体的な税率は記載されていません。
日本維新の会など他党からも、「12%が既定方針であるかのような情報は事実ではない」との否定的なコメントが出ています。
結論として、「選挙後に消費税12%が決まっている」「2年後の増税が既定路線」といった情報は、あいまいな発言と切り抜きが拡散した結果生まれた、デマ的な噂と言えます。
4. なぜ「消費税12%デマ」は拡散したのか

選挙前後は、物価高や将来不安が重なり、「また増税されるのでは」という疑心暗鬼が強まりやすい時期です。
今回は、討論番組の一部分を切り取った動画や、「12%」「来ていないわけではない」といった刺激的な言葉だけが拡散しました。
文脈を知らない人ほど、「本当らしい」と感じてしまう構造がありました。
さらに、過去の消費税増税(5%→8%→10%)の経験から、「また上がるに違いない」という連想が働き、否定情報よりも不安をあおる要素が強調されて共有されたことも拡散を後押ししました。
5. 消費税をめぐる各党の立場

現時点で、「消費税を今すぐ12%に引き上げる」と明記している主要政党はありません。
自民党は、社会保障財源としての消費税の重要性を認めつつも、今回の衆院選公約では具体的な税率引き上げは掲げておらず、「12%案を検討している事実はない」と説明しています。
一方、野党の一部は消費税減税や時限的な引き下げ、軽減策を主張しており、日本維新の会なども「今回の『12%』情報は公式な検討事項ではない」と距離を置いています。
「12%」という数字は、公式文書や公約に基づくものではなく、議論や仮説の一部が切り取られて独り歩きした可能性が高いと考えられます。
6. デマに惑わされないために注意すべきポイント
「消費税12%」のような不安をあおる情報を見たときは、次の点を意識することが重要です。
- 発言の全文を確認する
切り抜き動画やスクリーンショットではなく、番組全体や元の発言文を確認し、前後の文脈や訂正発言まで含めて判断します。 - 公式発表・公約を見る
政府や政党の公式サイト、選挙公約、幹部のコメントなどを確認し、「12%」といった具体的な数字が公式文書に書かれているかをチェックします。 - SNS情報は一度立ち止まる
拡散数や「いいね」は事実の証拠ではありません。「本当に決まった話なのか?」と一呼吸置くことが重要です。
まとめ
この記事のポイントは次の2点です。
- 現時点で、政府や自民党が選挙後の消費税12%を決定・公約している事実はない
- あいまいな発言と切り抜きが、不安心理と結びついて拡散した
この軸を押さえることで、本記事は「デマを検証し、読者の不安を整理する」役割を果たす内容になっています。












