女性演歌歌手ランキングでも常に上位を走り続ける市川由紀乃さん。
彼女の美しい歌声と佇まい、その陰には決して華やかさだけでは語れない数々の苦難と努力の物語があります。
NHK紅白歌合戦初出場という夢を叶えるまでの苦労、そして卵巣がん闘病を経て再びステージに立つまで――。
この記事では、市川由紀乃さんの病気から復帰の道のりを、エピソードや人物像も交えてまとめます。
苦難と努力の歩み——歌手・市川由紀乃の半生

本名:松村真利(まつむら まり)
生年月日:1976年1月8日
年齢:49歳(2025年現在)
出身地:埼玉県さいたま市(旧・浦和市)
身長:170.5cm
血液型:A型
所属:キングレコード/芸映プロダクション
市川由紀乃さんは1976年、埼玉県さいたま市に生まれました。
幼い頃から歌が好きで、わずか16歳で演歌歌手としてデビュー。
デビュー作『おんなの祭り』でスタートを切りますが、ヒット作に恵まれず長い下積み生活が続きます。
家庭では父親の失踪という大きな出来事があり、母と二人三脚の生活。
アルバイトで生計を立てながらも、「家族のために歌の道で花を咲かせたい」という信念を持ち続けました。
活動初期には心身ともに追い詰められ、体調不良やメンタルのスランプで歌手活動を休止したことも。
「声を失ったら、自分の人生は終わりかもしれない」と絶望した時期もありましたが、母親とファンの支えで再び前を向く決意をします。
不屈の再起——演歌の道で光を掴む
2006年、市川由紀乃さんは見事に歌手活動を再開。地道な営業活動や、ストイックな発声練習など、誠実な努力が実を結び始めます。
2009年には「流氷波止場」、2016年には「心かさねて」のヒットで、その実力が再評価されます。
トップランナーとして名が知られ始めたのもこの頃から。
特に「日本語の美しさや、心に響く歌を届けたい」という信念は、選曲や歌詞解釈にも表れています。
そんな人生の積み重ねが、市川由紀乃さんの「紅白エピソード」へと繋がっていきます。
市川由紀乃 紅白エピソード――夢を叶えた感動の舞台裏

2016年、「心かさねて」の大ヒットで、NHK紅白歌合戦に初出場。23年越しの夢の舞台は、彼女の人生そのものを象徴する瞬間となりました。
ステージでは、母と歩んだ苦労の日々や支えてくれた人々の想いが胸を熱くし、曲のラストでは涙をこらえきれなかったといいます。
「紅白の舞台は歌手人生の夢のひとつ。あの喜びと感動は一生忘れません」と後に語るその言葉には、力強いメッセージが込められています。
卵巣がん闘病と復活の裏側――「命のドラマ」に満ちた1年

市川由紀乃さんが卵巣がんからどのように復帰したのか、その道のりは多くの苦難と、支えてくれる人々への感謝に満ちていました。
2024年6月、市川由紀乃さんは「卵巣腫瘍の疑い」と診断され、活動休止を発表しました。
その1か月後の7月、6時間に及ぶ大きな手術を受けます。手術によって卵巣や子宮が摘出され、術後の精密検査で「卵巣がんステージ1」であることが判明。
この知らせに大きな衝撃を受けた市川さんですが、8月から始まった抗がん剤治療も逃げずに受け入れ、計6回の治療を12月まで続けました。
抗がん剤の副作用によって髪は抜け、指先のしびれも残りました。開腹手術のため腹部の激しい痛みも続きました。
「手術後は看護師さんに体を支えてもらわなければトイレにも行けず、何とも言えない敗北感を味わった」と本人は語っています。
また、「音楽番組を見るのもつらかった」というように、歌からも一時的に気持ちが離れてしまうほどでした。
でも、ファンからの手紙や千羽鶴、先輩歌手や仲間たちの温かい励まし――「もう一度歌うためにこの苦しみに耐えているのよ」というメッセージに何度も涙し、少しずつ前を向くようになりました。
2024年12月に治療を無事に終えると、少しずつボイストレーニングやリハビリを再開。
まだ指のしびれや体力の低下に悩まされつつも、「階段を手すりを使わず降りて舞台のセンターまで歩けた時、以前できていたことがまたできるようになった喜びを実感した」と、日常の一歩一歩に感謝を見いだすようになりました。
そして2025年2月、ついに歌手として本格復帰。
テレビ番組「うたコン」での涙のステージや5月の単独コンサート開催は、「やっと皆さんの前で歌が披露できた」と、ファンや支援者に向けての感謝であふれた場となりました。
音楽活動再開を通じて、
「命の大切さや当たり前の日々への感謝、どんな一歩にも“ありがとう”がある」と人生観も大きく変わったと語っています。
現在も抗がん剤の副作用は完全には消えていませんが、「必ず治ると信じて前向きに進んでいる」と、市川さんはSNSなどで前向きな心境を発信し続けています。
市川由紀乃さんの病気から復帰の道のりは、
- 早期発見と迅速な手術・治療
- 治療中の孤独や苦しみを“歌うこと”への希望に変える強い気持ち
- 家族、ファン、仲間たちの熱い支援
- 日々の地道なリハビリと“感謝”の気持ち
これらすべてで織りなされた「いのちのドラマ」と言えます。
歩くことも歌うこともままならなかった時期から、再びステージでファンの前に立てる日常へ――。
経験を糧に、一生懸命生きると誓う市川由紀乃さんの今後に、ますます注目が集まっています。
プライベート大公開!市川由紀乃の趣味と“粋”
◆ 趣味①:手料理
コンサートやレコーディングで多忙な日々でも、「台所に立つと心が落ち着く」と語るほどの料理好き。
旬の野菜を使った和食や、優しい味付けの家庭料理が得意です。
健康管理も徹底しており、「市川由紀乃さんの美容法は?」と話題になることも。
◆ 趣味②:大の猫マニア

「スーパー猫の日♪」というブログ記事では、猫への愛情が感じられるエピソードが紹介されており、猫との交流や癒しの時間についても綴られています
◆ 美意識の高さ
“演歌界きっての美人歌手”として、着物の着こなしや立ち振る舞いもプロ中のプロ。
和の伝統美と現代的な感性のバランスは、業界でも一目おかれる存在です。
◆ 歌詞へのこだわり
「歌詞が心に届いてこそ歌」と、自身の曲選びや日本語の美しさへの探究心も一流。
朝晩のストレッチやボイストレーニング、自然の中の散歩も日課で、心身のバランスを整えながら表現力に磨きをかけています。
これからも「生きる力」を歌い続けていく

市川由紀乃さんの人生は、家族への深い愛情、苦労を笑顔に変える根性、何度でも立ち上がる強さに彩られています。
その歩みはTVや雑誌、ネット記事で取り上げられるたび、「勇気をもらった」「涙が出た」と多くの人に影響を与えます。
これからも“生きる力”と“人生の美しさ”を歌い続け、彼女自身のリアルな物語がますます注目されるでしょう。
市川由紀乃さんの今後にどうかご期待ください。