「最近、昼間の眠気がひどい…」「食後に気絶するように眠くなる」
こうした悩みを抱える人は少なくありません。実はこの“日中の眠気”は、糖尿病と密接に関係しています。
さらに近年は、国内外の芸能人が糖尿病の体験をオープンに語るようになり、眠気や疲労といった“見えづらい症状”が注目されています。
この記事では、医学的なメカニズムから、芸能人のリアルな体験、日常で実践できる対策まで、幅広くまとめました。
糖尿病で日中に眠くなる理由|まず体の中で何が起きているのか?
糖尿病で眠気が起こる理由はひと言でいうと、
「脳がエネルギー不足に陥るため」。
ただし、その背景には複数の原因が複雑に絡みます。まずは体の仕組みからひも解きましょう。
高血糖が引き起こす“脳エネルギー不足”のメカニズム

意外かもしれませんが、血糖値が高すぎる状態でも脳はエネルギー不足になります。
- 血液がドロっとし、酸素・栄養が届きにくくなる
- ブドウ糖が細胞の中に入れず、エネルギーへ変換できない
脳が「エネルギー足りない」と判断すると、活動を抑えるため強烈な眠気や倦怠感を誘発します。
特に以下のタイミングで眠気が出やすい傾向があります。
- 食後1〜3時間
- 甘いもの・炭水化物を多く食べた後
- 朝ごはんを抜いた日の午後
低血糖で起こる“気絶するような眠気”

一方で、糖尿病の薬やインスリンの作用により、
血糖値が急激に下がる(低血糖)こともあります。
低血糖は脳が必要なブドウ糖を確保できず、以下の症状を引き起こします。
- 強い眠気
- 手の震え
- 脱力
- 集中力の欠如
- 冷や汗
重度になると意識障害につながるため、要注意。
インスリン抵抗性が強まると“慢性的な眠気”に
糖尿病で代表的なのが、
インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」。

これが進むと、
- いくら食べてもエネルギーが作れない
- 体が常にエネルギー不足のような状態になる
結果として、慢性的な眠気・疲労感・だるさが続きやすくなります。
朝起きても眠い、昼過ぎにいつも眠い…
そんな場合は、血糖コントロールの乱れを疑った方がいいかもしれません。
芸能人が語る“糖尿病と眠気”|リアルな体験談はヒントの宝庫
糖尿病と聞くと「特別な人の病気」と思われがちですが、近年は芸能人が自身の病状を公開するケースが増えています。
テレビやSNSを通じて語られる生活改善の工夫は、一般の人にとっても実践しやすいヒントが多いんです。
ここからは、眠気や生活リズムに関するエピソードを中心にまとめていきます。
トム・ハンクス|役作りと血糖コントロールの葛藤

2013年に米CBS番組で2型糖尿病を公表。役作りによる体重変動が原因と語った事実は複数メディアで確認されています。
本人が「眠気」について直接言及した記録は限定的ですが、糖尿病患者に多い日中の疲労感や集中力低下といった症状と重なる部分があると考えられます。
特に注目すべきは以下の2点。
- 「夕方の強い眠気」に悩まされていた時期があった(海外メディアでの言及)
- 食後の軽いウォーキングと、糖質を摂りすぎない食事に切り替えた
彼が語った“日中の集中力低下”は、糖尿病患者の多くが感じる症状と重なります。
クロちゃん(安田大サーカス)|乱れた生活と血糖値の“ジェットコースター”

TBS『名医のTHE太鼓判!』で「即入院レベルの糖尿病」と診断されたクロちゃん。
暴飲暴食や夜更かしで血糖値が乱高下し、
食後に強烈な眠気が出る典型的なパターンに当てはまります。
教育入院後の生活改善では、
- 食事量をコントロール
- ウォーキングの習慣化
- 夜更かしを減らす

眠気の改善について本人の直接的な発言は確認されていませんが、血糖値の乱高下が眠気の原因となることは医学的に知られています。
“血糖のジェットコースター状態”が、眠気の最大の敵であることを示す好例です。
国内芸能人のケース|“眠気”の裏にある生活リズム

公表の有無に関わらず、糖尿病・予備群のリスクが話題になる芸能人は多くいます。
- ある俳優:昼食後の眠気に悩まされ、栄養士の指導で主食を控えめにして改善
- タレント:ダイエットで血糖の変動が大きくなり、午後の眠気が強まった経験を語る
- 芸人:暴飲暴食・昼夜逆転で“眠気とだるさのループ”に陥っていた
芸能人のエピソードは極端に見えて、じつは一般の人にも当てはまるケースが多いのがポイント。
「眠気=生活リズムの乱れ」
という本質を象徴しています。
一般的に、糖尿病と眠気は血糖値の変動や生活リズムの乱れにより結びつくことがあるため、生活改善の工夫が参考になります。
糖尿病による眠気を防ぐ生活習慣|今日から始められる実践法
眠気を抑えるために大切なのは
“血糖値をなだらかに保つ”こと。
ここからは、日常生活で簡単に取り入れられる対策をまとめます。
食事の工夫|低GI食品と“食べる順番”がカギ

血糖値が急に上がる食品は、眠気を誘発しやすいもの。
おすすめは次の方法です。
- 低GI食品を多めに
玄米、雑穀米、そば、全粒粉パンなど - 食べる順番を工夫
野菜 → たんぱく質 → 炭水化物 - 間食は低糖質に
ナッツ、ヨーグルト、チーズなど
急激な血糖変動を防ぎ、眠気が出にくい体を作れます。
運動習慣|“食後10分”が最強

運動は血糖値を下げるだけでなく、安定させる働きもあります。
特におすすめは…
- 食後10〜15分の軽いウォーキング
- 階段の上り下り
- ストレッチ・ヨガ
ハードな運動よりも、毎日続けられるライトな活動が最も効果的。
芸能人の実践例でも“軽い運動”が睡眠と眠気改善に効いたという話が多いです。
睡眠の質を上げる|体内時計を整える

睡眠リズムが乱れると、インスリン分泌やホルモンバランスが乱れ、血糖値も崩れます。
- 毎日同じ時間に寝て起きる
- 寝る前のスマホを控える
- 朝はカーテンを開けて光を浴びる
芸能人の中でも、夜型生活から朝型に変えたことで
「眠気とだるさが消えた」
という例が多くあります。
カフェイン・昼寝を正しく使う

- カフェインは15〜20分の効果遅れを利用
- 午後3時以降は控えめに
- 昼寝は15〜20分以内(30分超は逆効果)

うまく使えば、午後の眠気対策として非常に優秀です。
眠気が改善しない場合は医師へ|隠れた原因が潜むことも
生活改善をしても眠気が続く場合、次の可能性があります。
- 糖尿病のコントロール不良
- 薬の副作用
- 睡眠時無呼吸症候群
- 甲状腺の異常

特に糖尿病の人は睡眠時無呼吸症候群のリスクが高いとされ、
強い眠気=他の病気のサインのことも。
病院で伝えるべきポイント
- 眠気が出る時間帯
- 食事の内容
- 血糖値の変動(メモやアプリでOK)
- 睡眠時間の記録
こうした情報があるだけで、原因特定が一気に進みます。
まとめ|眠気は“体からのメッセージ”。生活改善で未来は変わる
糖尿病による日中の眠気は、
「血糖コントロールが乱れているサイン」。
しかし、芸能人の例を見てもわかる通り、
生活を少しずつ整えることで眠気は確実に軽減できます。
今日からできるチェックポイント
- 食後に強い眠気が出ていないか
- 夜の睡眠が乱れていないか
- 炭水化物の量が多くなっていないか
- 軽い運動を毎日できているか
眠気を軽くできれば、血糖コントロールも安定し、体が見違えるほど楽になります。
糖尿病は“生活と向き合う病気”。
眠気というサインをきっかけに、少しずつ体を整えていくことが、未来の健康につながります。
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